6歳までにやっておきたい子どもの脳育て

「育脳(いくのう)」という言葉をご存じですか?
育脳とは、赤ちゃんや子どもに適切な刺激を与え、脳の発達を促す育て方のことです。

特に生まれてから3歳までは「脳の成長爆発期」とも呼ばれ、脳は急速に発達します。
3歳時点で脳の80%、6歳までには大人の約90%が完成すると言われています。

この貴重な時期に脳へよい刺激を与えることで、子どもの将来に大きな影響を与える可能性があるのです。

床に寝て、ママの手を握っている赤ちゃん

シナプスとは

最近ではテレビ番組でも耳にすることが増えた「シナプス」。
これは神経細胞をつなぐ構造で、情報の伝達をスムーズにする働きを持ちます。

赤ちゃんの脳は生まれたときには未熟で、シナプスがほとんどない状態です。
しかし、日常のさまざまな刺激によってシナプスは増え、神経回路が形成されていきます。

このプロセスこそが「育脳」そのものです。

非認知能力が注目される理由

現現代では、IQや学力といった認知能力だけでなく、「非認知能力」の重要性が世界中で注目されています。
非認知能力とは、数値で測ることが難しい「心の力」のことで、たとえば次のような力が含まれます。

  • 感情のコントロール
  • 最後までやり抜く力
  • 他者と協力するコミュニケーション能力
  • 自己肯定感や自制心
  • 好奇心や創造力

これらの力は、学校のテストでは測ることができませんが、人生の成功や幸福感に深く関係することが研究により明らかになっています

たとえば、アメリカのノーベル経済学賞受賞者ジェームズ・ヘックマン博士は、「非認知能力の育成は将来の学力や社会的成功に強く影響する」と述べ、幼少期にこれらの力を育むことの重要性を世界中に発信しています。

また、OECD(経済協力開発機構)も、21世紀を生き抜くために必要な力として非認知能力を育てる教育改革を推進しており、グローバル人材に求められる能力の一つとして位置付けられています。

つまり、非認知能力は今や学歴やIQに並ぶ、あるいはそれ以上に重要な「人間力」として、世界の教育現場や育児現場で重視されているのです。

育脳に最適な0〜3歳|親子の愛着関係がカギ

東大名誉教授の汐見稔幸先生によれば、育脳の効果が最も高いのは0〜3歳とされています。

この時期に重要なのは「親子の愛着関係(絆)」です。
子どもが安心・安全だと感じる環境の中でこそ、脳は最大限に発達します。

愛情を持って接し、たくさん話しかけ、たくさん遊ぶこと。
それが育脳の基本であり、非認知能力を伸ばす土台にもなります。

育脳は日常生活の中でできる

育脳は特別なことではなく、日常生活のちょっとした工夫で実践できます。

  • 毎日話しかける
  • スキンシップを大切にする
  • 一緒に絵本を読む
  • よく笑い、遊ぶ

これらはすべて、子どもの脳を育てる「育脳活動」なのです。

0〜6歳というかけがえのない時期に、愛情と刺激に満ちた子育てを
育脳は、子どもの未来への最高のプレゼントになります。

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